創業150年「麻布おかい」さんで奈良晒(ならざらし)の手織り体験をしました

2017年4月に奈良で麻の機織り体験をした時の記事です。

奈良で麻の機織り体験をしてきました

奈良には伝統的な麻織物「奈良晒(ならざらし)」というものがあります。

リネンでもラミーでもなく日本古来からの原料である、大麻を材料とした織物です。
大麻はレアな原料ですから、今では奈良の伝統工芸ではあっても月ヶ瀬村の一部でしか生産されていないようです。

ネットで色々と調べていくうちに、奈良晒の手織り体験だけなら
月ヶ瀬までいかなくても、奈良駅のすぐ近くでできるということがわかりました。
大阪からそれほど遠くないので、さっそく麻織体験の予約をしてみました。

創業150年「麻布おかい」さん

「麻布おかい」さん。
創業150年(文久3年!)も続いている、奈良晒の織元でもある老舗のお店です。
ここで約1時間程度、機織り体験ができます。お店の方がマンツーマンで教えてくださいました。(2020年現在も機織り体験ができるかどうかはわかりません)

麻はスピリチュアルな素材ではあるけれど、それ以前に大昔から日本人が普通に扱ってきた素材です。
ただし機織りに使用する麻糸は手績みであることから、手間暇がかかりすぎ、とても量産できる代物ではありませんでした。
それは現代でも同じことです。日本の麻がメジャーになることは難しく、商品はどうしても高額になります。

その貴重な麻を使って、昔ながらの手法で大麻の布物を織らせていただきました。

1時間の手織り体験の始まりです。

初めての機織りチャレンジ!

ここまでに、貴重な麻だと言っておきながら、実はワタクシ機織り機の前に座るのは今回初めて。
身長が低いので、手足が届かなかったらどうしようとドキドキしておりました。

運動神経も若干関係ありそうです。
左右手足の動きがバラバラでなかなかスムーズにスタートしません。
なんとかかんとか30分ほど織っていくうちに少しずつそれらしいものが出来てきました。
上の写真の辺りまでいくとほぼ出来上がり直前ですが、先が締まり過ぎているのが見え見えです。

う~ん、綺麗に織れません。作業は本格的でも腕は素人。
それでも織った麻を見ると風合いは本当に美しいと思いました。

綺麗に織ることに専念するのは諦めて、お店の方に麻の話を聞きます

機織りには、縦糸と横糸があります。

横糸に使う大麻には撚りがかかっていませんでした。
麻績みそのままの平べったい糸で織っていきます。
縦糸は・・・最初から設置されていましたがどうやってこんなにきれいに揃えられているのでしょうね。

撚りをかける作業は、以前本を読みながら自分で見様見真似でやったことがあります。
水に濡らしながら撚る方法でした。
ワークショップなどで教えてくれる、精麻を割いて2手に取って縒り縒りする場合は乾いた精麻で行います。
その時は「濡らさなくて良かったんだ」と思いましたが、きめ細やかな麻織用の糸はやはり水で濡らすみたいです。

この手織りの段階でも横糸は湿っていました。麻は濡らしたままで織るそうです。
乾燥に弱い麻はとにかく作業中は湿らせておく。
乾燥していると切れやすいのと、多分途中の継ぎ目が外れやすくなるのだと思います。

私がアクセサリーで使うヘンプ(国外産)よりもずっと細いです。
これを手で編みこむのはさすがに私には無理ですね。
いや、本当に大変だわ。
効率の良さだとか、儲けようとか、そういったことを考えながらでは絶対にできない作業です。
だからと言ってイヤなことではなく、この上もない至福感があります。
麻糸を触っていると、本当に気持ちがいいです。

作業でありながらリラクゼーション

大量生産ができない伝統の手織りは、農家の女性が農作業以外の時間にカタンカタンと織っていました。
勝手な想像ですが、昼間の農作業の疲れがさら増幅されるような作業ではやってられません。
作業でありながら昼間の疲れが緩和されるような、リラクゼーション効果が麻織にはあったのではないかと思えます。
相当不器用な人にはストレスかもしれませんが、時代劇などで囲炉裏の前で男性もわらじを編むシーンがあるので、昔の日本人はみな手先が器用なイメージがあります。
現代人の勝手な想像が膨らみます。

麻の着物を着ようと思ったら、自分で麻を績んで織るしかなく、そして女性はみんなそうしていたんですね。
それが今のように麻と人とが遮断されたのは、いったいいつ頃からなのか・・・。
まあ一般的には戦後からと言われていますが、陰謀論めいた話はここでは無しにします。

それにしても、麻を触っていると心が安らいでいきます。

そして完成

最後は花瓶敷きぐらいの大きさに出来上がりました。
正真正銘の奈良晒。

さて、何に使いましょう。。。

私の麻追求の旅。
今回は奈良晒し編でした。

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